クルマの買い替えなどで、乗ってきた自動車を売るときに相談するところは大きくわけて2つあります。
ひとつは、車を購入するときに行くディーラーです。自動車メーカーの看板をかかげて店内にクルマを展示しているお店です。あなたがはじめてクルマを買ったときに、行ったところではないでしょうか?
ディーラーではクルマを買うだけでなく、売ることもできます。新車にしろ中古車にしろ、新しいクルマに買い換えるかわりに、今まで乗っていたクルマを買い取ってもらえます。これを下取りといいます。
もうひとつは、クルマの買取専門業者です。大きな駐車場に、多くのクルマがたくさん並び、たくさん旗やノボリが立っているというところを見たことはありませんか?テレビでも、「あなたのクルマ、高く買い取ります」というようなコマーシャルをよくやっています。これらが買取専門業者で、買取業者にクルマを売ることを買取といいます。下取りとはいいません。
クルマを売るときに、ディーラーと買取専門業者のどちらに売るかと考えた場合、手間をなるべくかけたくないという場合はディーラーがいいでしょうし、とにかくクルマを高く売りたい、車検切れのクルマや事故をしたことがあるようなクルマを売りたいというときには買取専門業者がいいでしょう。
ディーラーは、ひとつのお店に行くだけで、乗っていたクルマを査定してもらって、売ることから新しいクルマを買うことまでできます。新しいクルマが納車されるまで今乗っているクルマにそのまま乗っていてもいいので、買い替えに伴う車がない期間というものがありません。系列会社にファイナンス会社があることが多いので、ローンの相談もしやすいです。
ディーラーでクルマを売るときに不利な点は、買取専門業者にくらべて査定金額が低くなりがちということです。国産車の中古車で問題なく乗れるクルマもそうですが、特に、車検が切れてしまっていたり、事故を起こしたことがあったりという、ワケありのクルマは査定金額がゼロということも珍しいことではありません。
それに対して、買取専門業者は、買い取ったクルマを再度販売して利益を得ることが本業ですから、ディーラーよりもクルマの再販売には強みがあるので、より高い値段をつけてくれる傾向があります。
また、ディーラーでは下取りを敬遠されるような輸入車や、査定金額がゼロとされやすい事故車、動かないクルマなどにも査定金額をつけて買い取ってくれることが多いです。彼らは再販売先として、部品マーケットや海外など独自ルートを持っていることが多いので、これらのクルマも買い取ることができるのです。
ただし、買取専門業者にクルマを売るときは、複数の業者に見積もりを依頼して査定してもらったり、新しい車が納車されるまでにクルマなし期間がないように代車の手配を依頼したりと、ディーラーに比べて手間がかかることが多いです。
ディーラーも買取専門業者もクルマのプロフェッショナルですので、わからないことは何でも相談に乗ってくれます。
売るときの値段を優先するのか、忙しいので手間がかからないことを優先するのかということに加えて、対応のいい業者を選ぶということも、クルマを売るときには大事な判断材料となります。