いいえ、買取価格について言えば、必ずしも有利ということはありません。
クルマを買い換えるときによくあるパターンとしては、ディーラーで新車を買い、同じお店で今まで乗っていたクルマを買い取ってもらう、いわゆる下取りを利用される方が多いと思います。

しかしながら、クルマを売るときはディーラーに下取りしてもらうよりも買取専門業者に売ったほうが、高い査定金額をつけてもらえることが多いのです。

ディーラーの本業は、クルマを売ることであり、買取価格は査定に関するマニュアル本に従って決めています。輸入車の下取り価格は非常に低く査定しますし、事故車や動かない車などには査定金額をゼロとすることが一般的です。

それに対して、買取専門業者はクルマの買取が本業です。買い取ったクルマを再販売する力はディーラーよりも強いです。また、査定金額は主に自動車業界のカーオークション相場に基づいて決めており、査定する時点での実勢水準が査定価格に反映されます。
さらに、買い取ったクルマの再販売ルートとして、オークションだけでなく海外輸出のルートを持っていることが多いです。これがディーラーにはない強みであり、このため事故車や不動車にも値段をつけて買い取れるのです。

ただし、価格以外の点で有利・不利を考えるならば、次の車を買うところで売ったほうが手間がかからないという有利さはあります。
ひとつのお店に行くだけで、次の車の購入、乗っていた車の査定や処分が終わりますし、それに伴う名義変更などの面倒な事務手続きは営業担当者にお任せすることができます。
ディーラーで下取りしてもらう場合には、新しいクルマが納車されるまで、乗っていた車を使えるので、納車までの「車無し期間」があるということもなく不便さはありません。

買取価格を少しでも有利にしようとすると、複数の買取業者から見積もりをとらなくてはなりませんし、各種交渉や、代車の手配など、手間がかかり時間も取られます。

クルマを売る場合は、高く買い取ってもらうことを最優先にするのか、そうではないのか、事情に応じて決めればよいでしょう。