はい、車を売ったときには、リサイクル費用は返ってきます。
買取業者に車を買い取ってもらう場合は、買取価格に含まれるか、別途リサイクル料として返金されるかになりますが、業者によって対応は違います。
自動車のリサイクル料は、2002年7月に成立した「使用済自動車の再資源化等に関する法律」(自動車リサイクル法)に基づくもので、自動車の所有者が負担する料金です。新車は購入時、中古車を購入して車検を受けずに廃車にする車両は廃棄時に支払います。
自動車リサイクル料の支払い回数は、ひとりの所有者が1台につき生涯で1回だけです。自動車税のように毎年支払ったり、車検のたびに支払うものではありません。
新車を購入するときに、リサイクル料を支払った証明としてリサイクル券(R券とも言われます。)が発行されますので、大事に保管しておきましょう。車を売るときにはこのリサイクル券を業者に渡す必要があります。
リサイクル料の金額は、車種、エアコンやエアバッグの数などで決まってきます。各自動車メーカーが車種ごとにリサイクル料を公開していますし、買取業者に問い合わせれば、たいていの業者は回答してくれます。
ところで、このリサイクル料はいったい何に使われているのでしょうか?
クルマはリサイクルされれば立派な資源になりますが、リサイクルの障害となるのが、エアバック類、フロン類、そしてシュレッダーダスト(廃車くず)の3品目です。リサイクル料はこれら3品目の処理に使われています。
エアバック類は、安全に分解処理され、金属部分は資源としてリサイクルされます。
フロン類は、エアコン等に使用されておりますが、適正に処理され無害化されます。
シュレッダーダスト(廃車くず)は、廃車から有用部品や金属類など有用部品や金属類などを回収したあとのもので、エネルギー源としてリサイクルされています。
この3品目の処理費用のためか、自動車リサイクル法が施行されるまでは、不法投棄された自動車の台数はおよそ22万台だったのですが、施行3年後には2.2万台と約90%も減少しました。
私たちの払っているリサイクル料は、省資源や環境保全に貢献しています。